生理時期の移動には2種類あります。

1. あらかじめ通常より早い時期に生理を来させ、その後に自然に来る生理の周期をずらす場合

   　生理の5日目から中用量の経口避妊薬を服用し、生理が来ても良い時期の2〜3日前に薬を中止します。最低でも7〜14日程度の服用が必要です。順調な人でしたら 、その後の生理はその人の周期に応じて起こるようになります。毎月のだいたい決まった時期に生理が来るのを移動する場合などに有効ですが、もともと生理不順のある方は、 次にくる生理の時期が予測できないので不適当です。

   　

2. もうすぐ来る生理を遅らせる場合

　予定生理の5日くらい前から中用量の経口避妊薬を、生理が来ても良い時期の2〜3日前まで服用します。生理不順のある人でも比較的確実に生理を遅らせることができます。

• 体調によっては、生理の時期をうまくずらせない場合もあります。

• いずれの方法も中用量の経口避妊薬を使用しますが、避妊効果は期待できません。

• 確実に妊娠していないことが必要です。

• 高血圧・動脈硬化・高脂血症などの合併症がある人は不適当です。

• 中用量の経口避妊薬を使用することによる注意、特に血栓症（血液が固まりやすくなる病気）が起こりやすくなる可能性を考慮する必要があります。 極端な脱水状態（激しい運動や、長時間の直射日光下での作業による発汗）、長時間の安静状態（長時間のフライト）などでは血栓症が起こりやすいので、水分補給に留意し、時に 歩行や軽い体操をされることをお勧めします。

• 病気ではありませんので健康保険は適用されません。